香 春 岳  岩登り

 五木寛之著「青春の門」に記されている香春岳。北九州市の南部に隣接する香春町に所在。南から一の岳、二の岳、三の岳(511m)からなる。台風3号が梅雨前線を押し上げ、日曜日の予報は久しぶりに降雨確率が20%以下。しかし、今夏最高の気温と高湿度になると気象予報士が伝える。まぁ、この山は500mそこそこと安易に考えていた。 石灰塊が群がる岩をよじ登ったり、渡ったり、滑る地面を歩いたりして、標高を上げていった。昨夜までの雨で足元が悪い。登山口の五徳峠から三の岳頂上まで2時間弱。相当に遅い足どりだ。暑さと足場の悪さが要因である。二の岳へ登る頃には陽光が差してきた。風は凪。汗が目にしみる。再び五徳峠登山口へ戻り、登山を終了。それにしても暑い一日であった。 06.07.09
五徳峠登山口 まず三の岳へ、岩場を直登に出発 クマササを抜けると岩登り
岩登りのスタート地点 いよいよ岩登り佳境へ 頂上は、もうすぐそこ
三の岳頂上 二の岳、白い平は石灰採掘の一の岳 二の岳へ向かう、三の岳〜二の岳鞍部
 【香春岳】
 平安時代銅の産出地として日本有数の
 産出量であった。遡って奈良時代には
 東大寺の大仏造営のもこの地の銅が
 使われたと伝えられている。一の岳の
 麓には銅山に従事していた新羅からの
 渡来人の守り神であったと言われてい
 る香春神社がある。
 一の岳では昭和10年から石灰の採掘が
 が始まり麓の工場でセメントが製造され
 ていた。平成16年3月末にセメントの工
 場が閉鎖されたが、現在でも別会社に
 より石灰の採掘が行われている。
 
1974年11月撮影、一の岳 現在の一の岳石灰採掘で半分の高さ
クルマバナ(三の岳) オニルリソウ(二の岳) フナバラソウ(二の岳)
ウツボグサ(鞍部) スズサイコ(二の岳) 合歓の木、バックは牛斬山

  2006目次へ戻る