和 尚 山

 大分県宇佐市、和尚山(かしょうさん)327m。院内町に親しい友人がいることや由布岳などに行く途中、この山が見える道をよく通る。中津方面から宇佐別府道路の宇佐ICを降り、国道387号線に出るとすぐ「和尚山裏登山口」の標識がある。さらに進めば「表登山口」と表示されている。登山を趣味とする者にとっては興味を引くのは当たり前。以前から登りたいと思っていたので意を決することにした。参加者は往路の途中、豊前市在住のチコさんを誘いチャコちゃんとシュー左衛門の3名。下の案内図、花立池下の駐車場から林道を右に進み、南登山道を登る。拝田新洞登山道の岩場からは駅館川や安心院盆地が眼下に見渡せる絶好のポイントが複数箇所ある。この日は霞のため見えなかったが、由布岳も展望できるようだ。コース取りによっては厳しい登り(今回は下り)もあるが、なにしろ全行程2時間コースの低山。だが、歴史の一端もうかがえたし、気持ちは晴々。  09.02.08

 〔和尚山]
 昔は佛場山と呼ばれ、山頂には祠があり、干ばつの時は雨乞いを
 行い、降雨をもたらすように祈ったそうだ。

 〔座禅石と法連]
 
山頂から150mの場所で僧法蓮が修行をつんだ巨石が座禅石。
 法蓮は医術で民を救い朝廷により703年に野40町を、また721年
 には一族に宇佐の姓(かばね)を賜っている。
 〔花立池]
 江戸時代の1651年に上拝田村庄屋・安倍義知氏が着工し、
 長男義種氏が1666年に完成した。

 〔広瀬井手]
 1751年に宇佐神宮の出資により工事に着手したが、難工事のため
 3回の工事で中断した。1865年南一郎平氏は資材を投げ打ち父の
 遺言である井手の再興に着手、1873年完成。着工から122年の難
 工事だった。水路延長約21Km、灌がい面積約560町歩。
 
国道387号線を院内方向に向かって左側に標識がある  石碑・花立池・和尚山、石碑には「神武天皇遥拝所」とある
花立池に和尚山の斜面が写る  南登山道に向かって林道を出発
南登山道を登る 拝田新洞登山道を上り始める
稜線に出ると大岩が数箇所 津房川(左)と恵良川が合流し駅館川となる
見晴らしはよいが、怖い箇所 和尚山頂、この祠で雨乞いが行われていた
座禅岩、1651年に造られた花立池(登山口)を望む 座禅岩より中津方向を展望、最前方に薄っすらと八面山
座禅岩を後にしてこの山一番の難所、急勾配が続く 急勾配を下りきる、ウラジロの繁み
花立池の土手に到着、登山口まであと3分 登山後の昼食は雑炊、とき卵とネギを入れれば完成
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