Photo れんそう(連想)

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 登山が趣味の筆者は山に行く時およそ150枚の写真を撮ります。これと、これ以外の画像を含め印象深いものがあれば連想して句にします。画像をありのままに表現したのではユニークさも意外性もなくなりますので、 変人・ 筆者は色メガネをかけ独善的に連想します。したがって、理解に苦しまれるだろうと思い説明文を記しました。なお、連想した句は俳句ではありません。異なる点は①独善的、説明文添付 ②季語、五七五、三段切れ回避、花鳥諷詠など俳句の常識に拘らず奔放 ③句中にスペースがあり横書です。

114  ススキのまぶしさ 腹時計狂う  
 英彦山野営場駐車場から九州自然歩道を豊前坊に向かって歩くこと10分弱、木陰の山道を抜けると右手にスキー場がまぶしく輝いていた。当日は英彦山登山、早起きし朝食もそこそこに自宅を出る。腹の状態が満腹でも空腹でも良好な登山はできない。空腹をコントロールするのが休憩食である。大休止では甘い菓子を少し多めに、、小休止では塩味を少なく食べることにしている。スキー場にさしかかた際、満足な朝食を取らなかったため腹時計が大休止を指令してきた。しかし、ススキのまぶしく輝く様を観て感激のあまり腹時計が狂ってしまい指令が消えていた。
2021.11月撮影、英彦山 2021.11.14記

113  ロダンも驚く芸術品? 秋晴れのケルン  
 北九州市、直方市、福智町に境界を接する福智山頂。以前にはなかったケルン頂部の石積、見過ごしていたのかも知れないが今回の登山で初めて目にし、惹きつけられた。まるで芸術品のようだ。天国から快晴の空を透してこの芸術品を観たロダンも驚いたに違いない。
ロダン(1840~1917):19世紀を代表するフランスの彫刻家。彫刻に無知な小生でも「カレーの市民」や「考える人」は知っている。
2021.10月撮影、福智山  2021.11.02 記

112 山笑う 猟師岳には 漁師めし  
 九重・猟師岳(国土地理院表示は猟師山)をやまなみ道から登れば、さほど労力を要しない手ごろな山。山頂付近にはミヤマキリシマの群生地があり、他の九重高山に比べて1週間ほど早く咲き始める。ミヤマキリシマ詣でが予定より早まったので当山を登ることになった。山名の由来は分らないが、その昔この山で狩猟が行われていたのかも知れない。したがって 「漁師めしでなく猪や鹿肉が入ったジビエ弁当ではないのか」 と、山が苦笑したのもよく分かる。だが、道の駅で買った漁師めしは小生の好みだ。アサリ味が実に美味い。 
2021.05撮影  2021.06記

111  渡り鳥は高価な望遠 人は安価なコンデジ  
 関門海峡を見下ろす風師山頂および他2ヶ所で海峡を渡り、南下する渡り鳥のハチクマを撮ろうと併せて15名ほどの野鳥マニアが待ち構えていた。そのカメラ、望遠レンズ、三脚を合計すれば、百万円は軽くオーバーするだろう。一方、人間を撮したのは1万円程度のコンデジだ。ハチクマ殿に嫉妬!!?
 ハチクマはタカ科の猛禽類。ハチの巣を襲って幼虫を餌とするのでハチクマの名称とのこと。野鳥マニア間では隠れた人気だと彼等の話。南下するハチクマは若松区高塔山、八幡東区皿倉山でも観察できるそうだ。

2020.09月撮影、風師山  2020.09.30 記

110  猛暑さけ 草浴ぶパンダ “密”もさけ  
 カルスト台地の平尾台。そもそも形成当時は一枚岩であったが、100万年以上の経過中、風雨や日光に晒され弱い部分が溶け落ち崩れ落ちた。地表に残った岩をピナクルと言い羊群やキス岩などと名付けられた岩も多数あり、今回小生が勝手に名付けたパンダ岩もその一つである。パンダは中国山岳地帯1200~3000mの竹林に生息する。読者はどのように物語を展開しますか? 草浴びでは猛暑を避けきれず、パンダはやがて地中へと沈んでいく。いやいや渡り鳥に化け、未だコロナ感染が収まらない日本から安全な国へと飛んでいく。このような小生の拙い連想をカバーして欲しいものだ。 
2020.08月撮影、平尾台  2020.08.03 記

109  知人いる 知らぬふりして “密”さける  
 写真は英彦山神宮・奉幣殿。別所駐車場あるいは銅の鳥居から英彦山山頂へと向かうコース上にあり急な石段を登った標高700m地点。休憩し、登山の安全などを祈願する人も多い。今年はコロナ禍の厄除け参拝も行われたと思われる。
 小生が一休みしていると15名ほどの団体が息を切らして登ってきた。その中に知人がいたのだ。さして親しくもないのだが、挨拶しようと一歩踏み出したところで、待てよと立ち止まってしまった。
 登山協会や有名登山者はコロナ感染防止のため登山の自粛を呼び掛けていた。しかし、それは団体登山や宿泊を伴うものだと解釈し、小生は個人での日帰り登山を重ねている。ステイホームは性に合わない。だが、三密(密閉、密集、密接)は少しでも避けねばならない。
 知人に挨拶しようと団体に近づいていれば密集、密接になったのかも知れない。知人も小生の存在を察していて、顔を背けていたのだろうか。
 2020.06月撮影、英彦山・奉幣殿  2020.06.19 記

108  三密を避ける 四みつ目は舐める  
 新型コロナウイルスの感染を防ぐため、不要不急の外出自粛や密閉・密集・密接の三密を避けることが求められている。その方法としてステイホームが呼びかけられていたが、小生は心身の健康に悪いと思い最初からその気はなかった。したがって、従来通り登山を重ねている。平日、日帰り、個人登山とし三密に気配り。ただ、他の登山者と出会う際、密接はあったのかも知れないが、それなりの注意を怠らなかった。登山中小休止の際、水分に加えチョコレートや飴玉などでエネルギー補給。ここで四つ目の「みつ」が登場した。2020.05月撮影、鞍岳中に(菊池市、阿蘇市) 2020.04.27 記

107  夏来たるらしコロナ禍の三密は× 天の忠告  
 天は常に地球を見守っている。地球温暖化に対して、現状が続けばやがて生物は滅亡してしまう。だから近年特に酷くなった豪雨や暴風は天の警告であろう。新型コロナは、100年前に発生したスペイン風邪より悪質なのかも知れない。なぜなら、100年前に比べて現在は医療も情報なども格段に進歩し、感染者や死者がこの程度に抑えられていると考えられる。コロナ感染は減少傾向を示し、残る都道県も緊急事態宣言が解除された(5月25日) だが、これで三密など手をこまねくのは× だと天の忠告。第2波、第3波の襲来・・・。 2020.05月撮影、平尾台堂金山  2020.05.26 記

 翠玉白菜  台北・故宮院
106 「お宝オープン」 いやはや驚くばかり  
 写真右の翠玉白菜は、ヒスイ輝石の彫刻で中国清朝時代の作。故宮院を代表する名品。左の写真を写した時、小生がTV東京の「なんでも鑑定団」に出品したシーンを連想した。
 司会の今田耕司 「お宝オープン」 幕が下りると鑑定士の中島誠之助、北原輝久、安河内眞美そして鑑定担当の日大教授・大熊敏之が驚きの表情を呈して駆け寄って来る。「これは何ですか?」と司会の今田、「翠玉白菜の兄弟作品です」と小生。大熊の鑑定が終わり、今田が「オープンザプライス」 一、十、百、千、万・・・・・30億円。会場騒然、今田は腰を抜かして倒れこむ。騒ぎが収まると大熊は手を挙げ「ちょっと引っかかることがあるので再鑑定させて下さい」
再鑑定後「これは精巧に出来た3Dプリントでした。清朝光緒十五年作と刻まれていますので偽物。年代が刻まれてなければ30万円、偽物ですから1000円に訂正します」 会場またまた騒然。
2020.04月撮影、平尾台桶ヶ辻  2020.05.25 記

105  コロナ禍騒動 恐竜のお目覚め  
 中国武漢で集団感染が始まった新型コロナウイルス。世界全体での感染者数は200万人に近づき、死者数は12万人に達しようとしている。日本でも感染の波を受けきれず感染者数7645人、死者数109人(以上2020年4月14日現在) その不幸な騒動に恐竜が目覚めた。実に1億年ぶりである。騒動がうるさくて目覚めたのか、それとも人類を助けるためにウイルスを食べ尽そうと目覚めたのか。小生は後者であって欲しい。頼むぜ、恐竜くん。 2020.03月撮影、由布市飛岳  2020.04.14記

104  秋桜や 今も昔の百恵ちゃん  
 この句、秋桜をコスモスと書けば趣旨が違う。百恵ちゃんは山口百恵。さだまさし作詞作曲、百恵ちゃんの「秋桜」は1977年リリース。その3年後、三浦友和と結婚引退し芸能界との距離を置いている。したがって小生の百恵ちゃんは、いつも引退の前そのままである。「秋桜」3番の歌詞 『・・・明日嫁ぐ私に苦労はしても笑い話に時が変えるよ心配いらないと笑った』 息子ばかりの百恵ちゃんは娘が欲しかっただろうし、その娘に「・・・笑い話に時が変えるよ」と笑いたかったに違いない。
2019.10月撮影、しんよしとみ道の駅 2019.11.27記

103  武蔵は「五輪書」 武蔵国は五輪暑  
 鹿児島本線の起点、門司港駅から一つ目の小森江駅を降りて矢筈山、風師山、風頭を縦走し、門司港へと下った。中でも風頭は関門海峡が一望でき、人気の岩峰だ。海峡を見渡すと双眸に巌流島、吉川英治・著「宮本武蔵」を彷彿とさせた。巌流島の決闘では武蔵は船の櫓を削った木剣、燕返しで名を馳せた佐々木小次郎は三尺の白刃。勝利した武蔵は晩年に兵法を記した「五輪書」を執筆している。一方、武蔵の国・東京2020は“五輪”だろう。
2019.09月撮影、関門海峡  2019.11.22記

102  約束を また忘れてる ボケの花  
 最近、物忘れがひどくなった。友人と会う約束を忘れ、再約束した日も忘れていた。カミさんから買い物をたのまれるが、肝心の物を買い忘れる。はたまた診察日を間違える。リタイアして10年以上が経過し、緊張感の薄さ続きが原因か、いやいや小生の老人ボケが昂じているのは確かだろう。
 ボケの花は春の季語だと聴いていた。したがって、秋冬に咲いているボケは、ボケているのだと思っていた。このことが名前になったのだと思っていた。だが待てよ、小生は独りよがりに判断することがよくある。この句を詠んだあと確認すると、ボケには冬花と春花があり、決してボケてはいないのだ。ボケは木瓜と書き、果実が瓜に似ているのでこの名。老人ボケと一緒にしてボケの花に失礼した。

2019.03月撮影、北九州市小倉南区  2019.03.16記

101 2019年 狛イノシシや 清麻呂公
 2019年が明け、亥年となる。和気清麻呂公創建の小倉北区妙見宮には狛犬ならぬ狛イノシシ。亥年と狛イノシシ、このことから三が日はテレビやラジオ各社の取材対応に大忙しだったし、例年の何倍もの参拝者だった(宮司ブログ)。
 769年、和気清麻呂は皇位を奪おうとした弓削銅鏡の邪望を阻止したが、道鏡の恨みをかい足の筋を斬られた。猪の助けを受け、豊前国企救郡山麓(足立山)の湯川(地名)の霊泉に浴し傷が治癒。従って、足が立ったので足立山、イノシシに助けを受けたので狛イノシシなのだ。妙見宮境内(足立山登山口)には、高さ5mの台座上にイノシシに乗る和気清麻呂像がある。
2019.01.04撮影、小倉北区妙見宮   2019.01.10記

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