尾瀬ヶ原至仏山(その1)

 唱歌「夏の思い出」の尾瀬は、群馬県、新潟県、福島県の4県にまたがる盆地状の高原で、阿賀野川の支流只見川の源流域となっている。尾瀬ヶ原、尾瀬沼および燧ヶ岳、至仏山を含めた地域は2007年、日光国立公園から独立し尾瀬国立公園となった。自然環境保護運動の象徴でもある。この中にあって東に燧ヶ岳、西に至仏山を望んでいる尾瀬ヶ原は、燧ヶ岳の噴火によってできた湿原。国立公園特別保護地域および特別天然記念物に指定されている。一方、至仏山は山体が蛇紋岩からできているため崩壊しやすく、5月から6月にかけて植生の保護を目的とした入山規制が行われている。高山植物の種類は多い。

 滞在中の上越線高崎駅からJRと路線バスそして尾瀬に入るマイクロバスを乗り継ぎ登山口の鳩待峠まで3時間。至仏山のみならば日帰り登山も可能だが、尾瀬ヶ原を散策したいとの思いが強く1泊2泊の行程とした。尾瀬ヶ原のシンボル的な花、ミズバショウは完全に遅くニッコウキスゲも消え失せようとしていた。それでもよく整備された木道をコバノギボウシとワレモコウに心を昂ぶらせながら広い湿原を半周する。 昨夜の雨のせいか、至仏山は森林限界を過ぎると蛇紋岩を踏む山道がよく滑る。だから、山の鼻側からは登り専用になっているのだ。反して、うまく写真に収められなかったが、花の種類と山頂の眺めは尾瀬随一だろう。  10.07.30-31
  7/30 鳩待峠10:10〜11:10山の鼻(昼食)11:40〜12:20牛首12:30〜13:00竜宮13:10〜13:40ヨッピ吊橋13:50〜15:10山の鼻(泊)
専用マイクロバスを下り鳩待峠を出発、山の鼻へ向かう
看板は「熊に出会わないよう鐘を鳴らしてください」 ミズバショウの花はすでになく葉っぱが大きく成長
鳩待峠へ帰る人とすれ違う 山の鼻に到着、これより昼食
昼食後、尾瀬ヶ原散策に出発 尾瀬ヶ原湿原、燧ヶ岳方向に進む
振り返ると至仏山頂は雲に隠れている 木道わきのコバノギボウシ
湿原とアザミと木道のコントラスト 池塘に写る燧ヶ岳
竜宮、左折し東電小屋方向に向かう ワレモコウ、「吾も紅なり」頑張る気持が好き
ヨッピ吊橋、引き返して山の鼻へ 山の鼻への途中、至仏山頂の雲が切れてきた
時期的に終りに近いニッコウキスゲ 宿泊する山の鼻小屋に到着
  7/31  山の鼻06:30〜09:30至仏山頂09:50〜10:30小至仏山頂10:50〜途中昼食20分〜12:40鳩待峠
山の鼻、他の登山者も出発準備中 出発すぐ湿原、突き当たりから山道に入る
森林限界までは見通しはきかない 森林限界、すべて蛇紋岩、滑りやすく危険
蛇紋岩は崩れやすく草花が定着しにくい 至仏山頂、金沢美人と室生犀星の話などをして
至仏山頂から伸びる北側尾根 正面のピーク小至仏山に向かう
小至仏山頂 岩間に咲くソバナとハクサンフウロ
小至仏山を下る、かなり長い木段 尾瀬ヶ原と同様の湿原が現れる
小至仏山中腹より見る尾瀬ヶ原(薄い緑)と燧ヶ岳(右ピーク) 鳩待峠到着、2日間の山行終了
(その2) 至仏山の花